BIGBANG所属事務所YGエンターテイメントの未来が暗すぎる3つの理由

この記事の著者

韓国出身のKPOP・韓国芸能専門フリーライター。慶応義塾大学卒業。

日本にて韓国ドラマや映画の翻訳及び輸入事業をサポート。広告代理店勤務を経て、2012年から韓国Mnetにて、M COUNTDONWやMAMAなどのPRやマーケティングに関わる。

現在は同社退職後、フリーライターとして、幅広い形で日韓文化交流にかかわっている。

韓国の三大芸能事務所の中でも一番アーティスト色が強く、BigBangの全盛期にはあのSMエンターテインメントも脅威するとも言われていたYGエンターテインメント。

ただ最近、韓国の芸能界ではYGエンターテインメントの将来に対する不安の声が上がってきています。

YGエンターテインメントの将来が不安だと言われてい理由を徹底的に調べてみました。

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JYPに負けてしまってるYG

画像:YGエンターテインメント公式サイト

SMエンターテインメント、YGエンターテインメント、JYPエンターテインメントは韓国の三大芸能事務所だと言われているところ。

三社ともに上場しており、K-Popアイドルの活躍で韓国だけではなく海外の投資家からも注目を集めています。

三社の中でもやっぱり一番だと言われているのはSMエンターテインメントで、会社設立時期も早いし、アイドルの海外進出においても先駆け的な存在です。

それからSMエンターテインメントに次ぐと言われていたのがYGエンターテインメント。

BigBang、BLACKPINKなどアーティスト色の強いグループが多く、エンターテインメントだけではなくファッション界でも一目置かれている存在です。

残りのJYPエンターテインメントは、社員数、資本金などもSMとYGに比べれば小さいし、アーティスト数も少なく‘3番手’という感じでした。

画像:https://www.seoul.co.kr/news/newsView.php?id=20190527500133

しかし長年続いてきたこの1位SM-2位YG-3位JYPという状況が、2017年頃から変わり始めています。

2019年6月5日基準、三大事務所の時価総額(上場企業の株価×発行株式の数)は下記の通り。

・SMエンターテインメント:約1288憶円

・YGエンターテインメント:約575憶円

・JYPエンターテインメント:約926憶円

時価総額から見るとYGはSMの半分以下、JYPのほぼ半分以下という現実です。

時価総額とは上場企業が発行しているすべての株式の値段を合わせたもので、企業の価値がわかる数字の一つです。

投資家たちは未来に株価が上がるだろう、この企業の未来は明るいだろうという所にたくさん投資し、そういった企業の株価が上がるのが株式市場の常識です。

ってことはJYPよりYGの未来は明るくないってことになりますが、なぜこのようなことが起きてしまったのか、その理由を調べてみました。

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YGエンターテインメントの未来は不安だと言われている理由

①BigBangメンバーの入隊と脱退

YGエンターテインメントの将来が不安だと言われ始めたきっかけはBigBangの入隊です。

みなさんご存じの通り韓国には兵役義務があり、男性は全員、約2年間の軍隊生活を送ることになります。

BigBangはグループ活動だけではなく、ソローとしても、モデルとしても活躍していて、YGの大事な稼ぎ頭!

なのにその稼ぎ頭のBigBangが、今後2~3年は稼げないというのはYGエンターテインメントにとっては大きな損なんです。

しかも2019年に勃発したスンリの性接待スキャンダルで、メンバーの一人であるスンリがグループから脱退してしまいました。

今後、BigBangはどう活動していくかはまだ不透明ですが、5人としてのBigBangの活動は出来ない状態になっており、YGエンターテインメントとしては大事な稼ぎ頭を失った状態なんです。

②BigBang並みに強い後輩グループがいない

しかし考えてみるとBigBangが30代に入り、軍隊に行くというのは、YGエンターテインメントだって予想出来たことです。

SMなど大手の事務所では、稼ぎ頭のアーティストが軍隊に行くと、別のアーティストで稼いでもらうというのが、一つの経営戦略になっています。

ただYGエンターテインメントには、今、BigBangを超えられるほどの後輩グループがいない状態です。

WINNER、iKONもデビュー以降、頑張ってはいますが、BigBangの全盛期のような人気は得ていませんし。

BLACK PINKももちろん人気は高いですが、ガールズグループのトップは、TWICEに取られた状態です。

YGエンターテインメントのBigBangと2NE1が、K-Pop音楽界の中心的な存在だった時期とは全然違う状況だと言えますね。

ですので今は、YGエンターテインメントにとってWINNER、iKON、BLACKPINKなど後輩グループの成功がすっごく大事な時期だと言えます。

③アーティストの相次ぐスキャンダルで会社のイメージダウン

画像:http://www.xportsnews.com/?ac=article_view&entry_id=1112174

YGエンターテインメントのアーティストたちの相次いだスキャンダルも、業界関係者には‘将来が不安’な要素の一つとして上げられています。

BigBangのテソンの交通事故、GDの大麻ハプニング、タプの麻薬事件、2NE1のパク・ボムの薬密入疑惑、YGスタッフたちの麻薬事件…

2019年にはBigBangのメンバーであるスンリが、性接待や脱税などのスキャンダルを起こし、全国民的な非難の的となりました。

またヤン・ヒョンソク社長も、海外の資産家に性接待をしたという疑惑も浮上しています。

エンターテインメント企業にとってアーティストの人気とイメージは収益に直結する部分。

投資家から見てYGエンターテインメントがアーティストの管理をしっかり出来ていないという印象があると、投資しなくなるというのが自然な流れだと思います。

ですからアーティストの相次ぐ不祥事は、YGエンターテインメントの未来に対する’不安要素’になっているんです。

④MIXNINEなど制作コンテンツが失敗

YGエンターテインメントは数年前から多くの構成作家、ディレクターたちをスカウトして、コンテンツの自主制作に力を入れています。

SMエンターテインメントが自社コンテンツで大きな成功を収めていることもあって、YGも自社コンテンツを強化する戦略なんです。

様々な自社コンテンツの中でもYGエンターテインメントが一番力を入れたと言われているのが、アイドルサバイバル番組の『MIXNINE』です。

『MIXNINE』は、『プロデュース101』を生み出したMnetの凄腕プロデューサーのハン・ドンチョル氏をスカウトしてヤン社長も自ら出演して大々的な制作に乗り出した超大作。

しかし結果は残念すぎることに…『プロデュース101』の1/10くらいの話題性で終わってしまったんです。

それに『MIXNINE』でデビュー組として選ばれた子たちは、YGエンターテインメントの意向でデビューすることが出来ませんでした。

このことはK-POPファンからものすごく批判されましたし、出演者の一人が訴訟を起こす(現在は和解してます)事態も起きました。

このように次世代アーティストの不在と、相次ぐスキャンダルで企業としてのイメージも悪くなりつつあるYGエンターテインメント。

ヤン・ヒョンソク社長がこの危機をどう打開していくのか、業界内外からの注目が集まっています。

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K-POP YGエンターテイメント

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